大腸カメラとは
大腸カメラ検査は、肛門から極細のスコープを入れ、先端に搭載されたカメラにより大腸粘膜全域を直接観察する検査です。
病変の有無や状態を確認でき、検査中に怪しい病変が見つかった場合、組織採取を行い、病理検査に回すことで様々な疾患の確定診断に繋がります 早期の大腸がんを見つけられるのは大腸カメラ検査のみです。検査中にがん化リスクのあるポリープを見つけた場合、そのまま切除することで将来の大腸がんの発症を防ぐことが可能です。切除治療は日帰りとなり、検査後すぐに帰宅できるので、再度日程を調整する必要もなく、事前の下剤服用や食事制限も一度で完了します。
当院では、患者様にかかる負担を最小限に抑えるために、鎮静剤の使用が可能です。鎮静剤を投与することで、患者様は半分眠っているような状態で検査を受けられ、医師もスムーズに検査を進められます。
また、当院では、内視鏡専門医が大腸カメラ検査を担当し、高精度な内視鏡システムを駆使して、短時間で精度の高い検査を行えます。内視鏡検査を苦手に思っている患者様にも安心して受けて頂けるように、慎重に検査を進めていますので、安心してご相談ください。
このような症状がある方は大腸カメラ検査を受けましょう
- 腹痛・腹部膨満感
- 慢性的な便秘・下痢
- 体重減少
- 血便
- 貧血
- 便潜血陽性
- 過去に大腸ポリープや大腸がんが見つかった
…など
当院の大腸カメラ検査の特徴
内視鏡専門医が検査を担当します
当院では、内視鏡検査に精通した医師が全ての検査を担当します。
患者様にかかる苦痛や不快感を極力抑えられるように、慎重に検査を進めています。検査中に前がん病変の大腸ポリープを見つけた場合、その形状や状態に応じた適切な手法により安全に切除を行います。
最新の内視鏡システムを採用しています
当院では、長年にわたり世界の内視鏡領域を牽引してきたオリンパス社が開発した、内視鏡システム『EVIS X1』を採用しています。
特殊光や画像処理などの高度な機能のほか、画像を拡大しても鮮明に見ることができるデジタルハイビジョンなどにより、通常光では見つけるのが難しい極小の病変も容易に見つけられます。この高度なシステムを駆使し、検査時間を短くできるため、患者様にかかる負担を最小限に抑えられます。
特殊光を用いたNBI、拡大観察、画像処理などを活用した高度な検査
EVIS X1には、特殊光により微細な毛細血管を強調表示するNBI(狭帯域光観察)、TXI(構造色彩強調機能)が備わっています。
通常光では見つけることが難しい極小の病変でも容易に見つけられます。また、拡大観察やRSI(赤色光観察)などにも対応しており、検査中に機能を容易に切り替えられます。検査中にがんの可能性がある病変が見つかった場合、組織を採取して病理検査に回すことで確定診断に繋げられ、すぐに適切な治療を行えます。
検査で撮影された映像を大型ハイビジョンモニターで観察
内視鏡カメラで捉えた映像は、大型ハイビジョンモニターに映し出されます。画像は拡大しても鮮明に映し出され、また、観察位置や角度を変更しても反射や映り込みがなく、短時間で粘膜全域を隈なく観察できます。安全且つ高度な検査を短時間で行えるため、患者様の負担も抑えられます。
鎮静剤によりウトウト眠ったような状態で検査を受けられます
当院では、検査に鎮静剤を使用することも可能です。
少しウトウトするような状態から完全に眠ったような状態など、鎮静剤の量を患者様の希望に合わせて調整できます。大腸カメラ検査が苦手、心配という方も安心してご相談ください。
検査中に大腸ポリープを切除する日帰り手術に対応しています
大腸がんの大半は、大腸ポリープががん化したものです。
当院では、大腸カメラ検査にてがん化リスクのある大腸ポリープを見つけた場合、検査中に切除しており、将来の大腸がんの発症を防ぎます。切除治療は日帰りとなり、検査後すぐに帰宅できるので、再度日程を調整する必要もなく、事前の下剤服用や食事制限も一度で完了します。そのため、お仕事などで多忙な方でも受けていただきやすいと思います。
なお、ポリープのサイズや数次第では、切除のために入院が必要になることもあり、医師の判断により連携先の高度医療機関にご案内します。
胃カメラ検査・大腸カメラ検査を同日中に行えます
当院では、胃カメラ検査・大腸カメラ検査を同日中に行うこともできます。
事前の食事制限も一度きりで済み、多忙な方にお勧めです。
院内感染を防ぐために消毒・減菌を徹底しています
当院では、院内の感染拡大を防ぐために、徹底した対策を講じています。
内視鏡学会のガイドラインに則り、処置具やスコープなどは適切に洗浄・減菌し、検査ごとに交換して使用しています。また、使い捨て出来るものについてはディスポーザブル製品を採用しています。このように安全な検査を行えるように徹底した対策を行っていますので、安心してご相談ください。
大腸カメラの流れ
1事前診療・検査ご予約
大腸カメラ検査は事前診察が必要です。
そのため、電話で検査日を予約した場合も、予約日の7日前までに一度当院にお越し頂く必要があります。なお、抗血栓薬や抗凝固薬を服用していない場合、あるいは重度の便秘がない場合は、事前診察は検査予約日の3日前までで問題ありません。
事前診察は、普段服用しているお薬を確認し、前日・当日の食事制限と下剤服用についてのご説明、下剤の処方を行います。お薬を服用中の方は、お薬の内容が分かるお薬手帳や、お薬そのものをお持ちください。また、3年以内に受けた健康診断や人間ドックの結果、血液検査の結果がありましたら、それらも一緒にお持ちください。
検査中に前がん病変の大腸ポリープが見つかった場合、切除することになりますが、その場合は食事や移動などに1週間ほど制限が入ることになるため、その点も考慮して検査日を決めましょう。
服用中のお薬に関する注意事項
血液をサラサラにする抗血栓薬を普段から飲んでいる場合、事前診察の際に医師のその旨をお知らせください。
大腸カメラ検査では、組織採取や大腸ポリープの切除を実施することがありますが、抗血栓薬を飲んでいると大量出血のリスクがあります。休薬しても問題ないのか、処方元の医師に確認をお願いします。
2検査前日
日頃からお薬を飲まれている方は、事前診察で医師が指示した内容を遵守し、服薬・休薬を行ってください。
前日の朝食・昼食は消化しにくい食べ物は控え、夕食は色がついておらず消化に良いものを夜9時までに食べましょう。その後は検査終了まで何も食べないようにしてください。なお、無糖で透明な水や色が薄いお茶であれば飲んで頂いて問題ありません。 就寝前に事前診察の際に処方した下剤を服用し、夜更かしは控えましょう。
3検査当日
検査の4時間前からご自宅にて下剤を2リットルほど、水と一緒に少しずつ飲んでください。
便秘が起きている方は4時間以上前に服用しましょう。 鎮静剤を使用した検査を行った場合、検査後も鎮静剤が残っている可能性があります。そのため自転車やバイク、車をご自身で運転することは禁止となります。当日は公共交通機関を利用するか、ご家族に送迎をお願いします。
4ご来院と準備
下剤服用後、腸内が空っぽになり、便意が収まってから検査の予約時間までに少し余裕を持ってお越しください。
受付が済んだら、検査着に着替えるために更衣室にご案内します。検査着は当院で準備しています。
5検査
検査室に移って頂き、検査ベッドで横になって頂きます。
その後、スコープをスムーズに挿入するために医療用ゼリーを肛門に塗布して、検査を始めます。 検査は観察のみであれば10分ほどとなり、組織採取や大腸ポリープの切除を行った場合は20分ほどとなります。
6検査終了後
鎮静剤を使用された場合、30分ほどリカバリースペースで休憩して頂きます。
当院では、リカバリールームを設置しており、周囲の目を気にせずにリラックスして休憩して頂けます。
7結果説明
検査の担当医が、患者様に画像をお見せしながら丁寧に結果をご説明します。気になる点があれば些細なことでもご質問ください。
検査中に組織採取やがん化リスクのある大腸ポリープの切除を行った場合、病理検査を行います。結果が出るまでに1週間ほど必要なため、検査結果の説明ために後日当院にご来院頂く必要があります。
8帰宅後
検査が終わって1時間ほど経過してから飲食が可能となります。
前日からの食事制限や下剤の服用の影響で、低血糖になりやすいため、甘いものを食べて糖質を補給しましょう。観察のみだった場合、食事の制限は特にないですが、飲酒や運転、運動は禁止となります。
大腸ポリープの切除を行った場合、食事など日常生活に1週間ほど制限が入ります。食事は、豆腐やゼリーなど消化しやすい半固形のものを食べましょう。翌日以降に腹痛や出血が起きていなければ、消化しやすいものを少量ずつ食べ始め、様子を確認しながら数日かけていつもの食事に戻していってください。なお、ポリープの切除を行ってから1週間は、飲酒や排便時のいきみ、運動、長距離移動は控えましょう。
大腸カメラの費用
以下の費用はあくまで目安となり、診療内容次第で金額は異なります。予めご了承ください。
1割負担 | 3割負担 | |
大腸カメラ検査のみ | 約2,000円 | 約6,000円 |
大腸カメラ+病理検査 | 約3,500円~6,000円 | 約10,000円~17,000円 |
日帰り大腸ポリープ切除 | 約7,000円~9,000円 | 約21,000円~27,000円 |